転倒=段差や階段、と思っていませんか?
介護の相談を受けていると、「段差があるから危ないですよね」「階段に手すりを付けたいんです」
という声をよく聞きます。
もちろん段差や階段は転倒リスクが高い場所です。
ですが、実際の現場では「何もない平らな場所」で転倒してしまうケースがとても多いのです。
なぜ「何もない場所」で転ぶのか
理由の多くは、床や環境ではなく身体機能の変化にあります。
- 足が思ったより上がっていない
- 方向転換のときにバランスを崩す
- 立ち上がり直後にふらつく
- 急いで動こうとしてしまう
これらは見た目では分かりにくく、本人も「まだ大丈夫」と思っていることがほとんどです。
特に転倒が起きやすい場面
何もない場所での転倒は、次のような場面で起こりやすくなります。
- 椅子やベッドから立ち上がった直後
- トイレや洗面所で方向を変えるとき
- 夜間に急いで移動したとき
- 慣れているはずのリビングや廊下
「慣れている場所だから大丈夫」という油断が、逆に転倒につながることもあります。
段差対策だけでは不十分な理由
段差をなくしたり、手すりを付けたりすることは大切です。
しかし、それだけでは転倒のすべてを防ぐことはできません。
平らな場所での転倒は、環境よりも「動作」に原因があるためです。
そのため、必要なのは
- 立ち上がりやすい椅子・ベッドの高さ
- 方向転換を支える手すりの位置
- 歩行状態に合った歩行補助具
といった動きに合わせた環境づくりです。
転倒を防ぐために大切な視点
転倒対策で一番大切なのは、「どこで転びそうか」ではなく
「どんな動きが不安定か」を見ることです。
福祉用具や住宅改修は、ケガをしてから考えるものではありません。
「まだ歩けている今」だからこそ、できる対策があります。
もし、「最近ふらつくことが増えた」「何もないところでヒヤッとした」
そんな変化を感じたら、早めに専門職へ相談することをおすすめします。


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