手すりはレンタルできる?
結論から言うと、手すりはレンタルできます。
在宅介護で使われる多くの手すりは「福祉用具」として扱われ、介護保険を利用したレンタルが可能です。
「転びそうで不安」「立ち上がりがつらくなってきた」など、身体状況の変化に合わせて必要になる手すりですが、
購入しなくてもレンタルで対応できるケースが多いのは意外と知られていません。
この記事では、
・どんな手すりがレンタルできるのか
・レンタルできない手すりとの違い
・購入とレンタルはどちらが良いのか
を、福祉用具の現場目線でわかりやすく解説します。
レンタルできる手すりの種類
介護保険でレンタルできる手すりは、工事を伴わず設置できるタイプが基本です。
生活動線や身体状況に合わせて、以下のような種類があります。
置き型手すり(工事不要)
床に置いて使うタイプの手すりで、もっとも利用されることが多い形です。
ベース部分に重さがあり、安定して身体を支えることができます。
- トイレでの立ち座り補助
- ベッド横での起き上がり・立ち上がり
- 玄関での靴の脱ぎ履き
工事が不要なため、賃貸住宅でも使用しやすいのが大きなメリットです。
突っ張り型手すり
床と天井の間で固定するタイプの手すりです。
壁に穴を開けないため、こちらもレンタル対象になります。
- 廊下での歩行補助
- 玄関框(かまち)の昇り降り
- 方向転換が多い場所
設置場所に合わせて高さ調整ができるため、身体状況の変化にも対応しやすいのが特徴です。
屋外用の手すり
製品によっては、玄関アプローチや勝手口など、屋外で使用できる手すりもレンタル可能です。
スロープと組み合わせて使われることもあります。
ただし、設置条件や使用環境によってはレンタル対象外となる場合もあるため、
事前に福祉用具専門相談員による確認が必要です。
レンタルできない手すりもある?
すべての手すりがレンタルできるわけではありません。
壁や床に固定する手すりは、基本的にレンタル対象外です。
具体的には、
・壁にビスで固定する横手すり
・階段に取り付ける固定手すり
などが該当します。
これらは「福祉用具レンタル」ではなく、介護保険の住宅改修として扱われます。
レンタルと住宅改修では制度が異なるため、混同しないことが大切です。
迷った場合は、
「工事が必要かどうか」をひとつの判断基準にするとわかりやすいでしょう。
手すりレンタルはどんな人に向いている?
手すりのレンタルは、次のような方に特に向いています。
- 身体状況が今後変わる可能性がある
- どの場所に手すりが必要かわからない
- まずは試してみたい
状態が変われば、手すりの位置や種類も変わります。
交換や撤去ができるレンタルは、介護初期との相性が非常に良い選択肢です。
手すりレンタルの費用はいくら?
手すりのレンタル費用は、介護保険を利用するかどうかで大きく変わります。
多くの場合、介護保険を使ってレンタルすることになります。
介護保険を使った場合の費用
介護保険を利用した場合、手すりのレンタル費用は月額約200円〜500円程度(1割負担)が目安です。
製品の種類や設置場所、事業者によって多少の差はありますが、
大きな負担になるケースは少ないと言えるでしょう。
なお、所得に応じて自己負担割合が2割・3割になる場合があります。
その場合でも、月額数百円〜1,500円前後に収まることがほとんどです。
自費レンタルの場合
要介護認定を受けていない場合や、介護保険の対象外となる場合は、
自費で手すりをレンタルすることも可能です。
自費レンタルの場合の費用は、月額2,000円〜5,000円程度が一般的です。
退院直後の一時的な利用や、介護保険申請中のつなぎとして利用されることもあります。
レンタルと購入、どちらがいい?
手すりを検討する際、「レンタルと購入のどちらが良いのか」で迷う方は少なくありません。
それぞれの特徴を整理してみましょう。
| 比較項目 | レンタル | 購入 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 安い | 高くなりやすい |
| 身体状況の変化 | 交換・追加が可能 | 対応しにくい |
| 不要になった場合 | 返却できる | 処分が必要 |
| 短期間の利用 | 向いている | 向いていない |
身体状況は時間とともに変化します。
迷った場合は、まずレンタルから始めるという選択が安心です。
手すりレンタルの流れ
手すりをレンタルするまでの一般的な流れは、次のとおりです。
- 要介護認定を受ける
- ケアマネジャーに相談する
- 福祉用具専門相談員が自宅を確認
- 手すりを選定・設置
生活動線や動作のクセを確認しながら選定するため、
転倒リスクを減らし、安全性を高めることにつながります。
よくある質問
要支援でも手すりはレンタルできますか?
はい、要支援1・2の方でも介護保険を利用して手すりをレンタルできます。
転倒予防を目的として利用されるケースが多く見られます。
工事は必要ですか?
レンタル手すりは、工事不要のタイプが基本です。
壁や床に穴を開けることはありません。
途中で手すりの種類を変更できますか?
身体状況や生活環境の変化に応じて、手すりの交換や追加は可能です。
その際は、ケアマネジャーや福祉用具事業者に相談しましょう。
使わなくなった場合はどうなりますか?
不要になった場合は、福祉用具事業者が回収します。
処分の手間がかからない点も、レンタルのメリットです。
まとめ|手すりはまずレンタルで検討を
手すりは、介護保険を利用して低い自己負担でレンタルできる福祉用具です。
工事不要で設置でき、身体状況の変化にも柔軟に対応できます。
どの場所に手すりが必要か迷っている場合や、
将来の変化が不安な場合は、まずレンタルから検討することで
無理のない住環境づくりにつながります。





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