手すりを付けたのに転倒リスクが減らない理由

よくある失敗・勘違い

家の中に手すりを付けたのに、なぜか転倒の心配がまだある…。
こう感じたことはありませんか?手すりは福祉用具の中でも基本的な安心アイテムですが、設置しただけでは十分に役立たないことがあります。

実際に介護現場やご家庭でよくある失敗・勘違いを整理すると、原因は主に設置位置や使い方の工夫不足にあります。


立ち上がり動作での手すりの重要性

私自身の経験でも、手すりの位置が少し違うだけで立ち上がりがとても大変になることを実感しました。
具体的には、手すりが立ち上がる際に前傾姿勢になる位置にないと、支えにできず立ち上がりを妨げることになるのです。

逆に、少し前方に手すりがあると、自然に腕を伸ばして体を支えられるため、立ち上がりがぐっと楽になります。
この微妙な位置の違いで、転倒リスクは大きく変わるのです。

多くの家庭では「とりあえず壁際に付けておけば大丈夫」と考えがちですが、立ち上がりやすい位置を考慮しないと、手すりはほとんど役に立たなくなってしまいます。


よくある失敗・勘違い

手すりに関して、家族や介護初心者が陥りやすい失敗・勘違いは以下のようなものです。

  • 壁際に設置すればどこでも安全と思ってしまう
  • 高さや前後位置を本人の体格や動作に合わせない
  • 立ち上がり以外の動作(移動や座る動作)に使える位置を考慮しない
  • 取り付け後に本人に試させず、設置しただけで安心してしまう
  • 手すりに頼りすぎて、歩行や立位の練習をしない

こうしたことが重なると、手すりを付けても転倒の危険は残ってしまいます。


転倒リスクを減らすための工夫

では、手すりを付けて本当に役立てるにはどうしたら良いでしょうか。

  1. 立ち上がり動作を想定した位置に設置する
    立ち上がる際に前傾姿勢になる方向に手すりがあるか、必ず確認してください。腕を自然に伸ばせる位置にあると、体重をしっかり支えられます。
  2. 高さを調整する
    身長や腕の長さに合わせて、高すぎず低すぎない高さを設定します。少し試してもらいながら調整するとより安全です。
  3. 立ち上がりだけでなく移動も考える
    廊下やトイレなど、手すりを持ちながら歩く場合も想定して配置しましょう。連続して使えると安心感が増します。
  4. 本人に必ず試してもらう
    設置後に本人が使いやすいかどうかを確認することが大切です。感覚は個人差が大きいため、体験しながら微調整するのがベストです。
  5. 使い方を教える
    手すりに頼るだけでなく、立ち上がるときの足の置き方や体重移動の方法なども伝えると、転倒リスクはさらに減ります。

まとめ|手すりは付けるだけでは不十分

手すりは転倒予防に有効な福祉用具ですが、設置位置や高さ、本人の使い方を考慮しないと十分に機能しません。
私の経験のように、立ち上がりの際に少し前方に手すりがあるだけで、体が支えやすくなり安全性がぐっと高まります。

手すりを「付けたから安心」と思わず、位置・高さ・使い方の確認・体験のフィードバックを行うことが、転倒リスクを減らすためのポイントです。

小さな工夫で安心感は大きく変わります。設置後も定期的に見直すことをおすすめします。

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